弱法師(よろぼし) [茶器]
東京国立博物館にある、下村観山の「弱法師」
「弱法師」と言えば、謡曲や浄瑠璃・歌舞伎での「弱法師」が有名な所ですが……
俊徳丸なる人物の苦難の旅と、最後には苦難が報われて幸せになると言うストーリー
この絵は、俊徳丸を描いたモノですが、失明し(らい病)苦難の中で日輪を拝むと言う場面であります。
一方……?
「茶杓」で有名な「弱法師」……
これは、3代目宗旦の苦難の時代を経て千家を復興させた事をも暗に含んでいるモノだとは思いますが
その生き様を反映するかの様な、「一見弱弱しい感じを受け、変化に富む形態であるけれど、しっかりとした存在感」と言うものが、滲み出ている感じがします。
「茶道」「お茶」と言う事を考えていく時に、何故に400年にも渡って続いて来る事が出来たのか?
その”逞しさ”の背景には、ギリギリまでのバランス感覚と融通無碍さが、一つあったからではないか…
と思ったりもします。
「弱法師」……は、正に、その”茶道”の源流をツマビラカニしている、一つの象徴では無いのかしらん(・▽・)
と。
「残って行くものは、偶然」と言う向きもあるとは思いますが……
「その偶然」と言う「必然」を呼び込むにも、それなりの”作法”はあるのではないの?
と、ここの所、思ったりもする訳です。
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